新国立劇場「ローエングリン」

6月10日(日) 14:00開演
新国立劇場 2011/2012シーズン
ローエングリン
[New Production]
リヒャルト・ワーグナー/全3幕
 【ドイツ語上演/字幕付】
スタッフ
【指 揮】ペーター・シュナイダー
【演 出】マティアス・フォン・シュテークマン
【美術・衣裳】ロザリエ
【照 明】グイド・ペツォルト
キャスト
【ハインリヒ国王】ギュンター・グロイスベック
ローエングリン】クラウス・フロリアン・フォークト
【エルザ・フォン・ブラバント】リカルダ・メルベート
【フリードリヒ・フォン・テルラムント】ゲルト・グロホフスキー
【オルトルート】スサネ・レースマーク
【王の伝令】萩原 潤
【4人のブラバントの貴族】大槻孝志/羽山晃生/小林由樹/長谷川 顯
【合 唱】新国立劇場合唱団

上演時間     
Ⅰ幕65分  2:00~3:05 
    休憩40分 
Ⅱ幕85分  3:45~5:10
    休憩40分 
Ⅲ幕65分  5:50~6:55
  合計4時間55分
 
新国立劇場開場記念公演より15年、満を持しての新制作で登場するワーグナーの名作です。1997年の開場記念公演は、ワーグナーの総本山、バイロイト祝祭劇場の当時の総監督で、作曲者の孫でもある(故)ヴォルフガング・ワーグナーによる新演出で、作曲者ワーグナー本人が「自分の作品のうちでもっとも悲劇的なものだ」と語ったこの作品を、重厚な舞台装置と知的で正統的な解釈で創り上げました。今回の新演出を託したのは、バイロイト祝祭劇場で、このW.ワーグナーやキルヒナーといった多くの演出家のアシスタントを15年以上務めて研鑽を積み、新国立劇場さまよえるオランダ人』(2007年)で本格的オペラ演出デビューを果たしたM.v.シュテークマンです。同じくバイロイトで活躍した美術・衣裳担当のロザリエとのコラボレーションも大変楽しみです。また、現代最高のローエングリンともいわれるフォークトや、メルベート等、第一線で活躍するワーグナー歌手をまとめ上げるのは、ドイツオペラの第一人者として世界各地で高い評価を受けている指揮者ペーター・シュナイダーです。2013年ワーグナーイヤーを半年後にひかえた、新国立劇場の新しい『ローエングリン』にご期待ください。
新国立劇場HPより)
 
新国立のチケットはほとんど年間の予約でとっているのですが、2011/2012シーズンで取れないかなーといちばん心配してたのがこれでした。何しろ土日しかいけない(この長さだし)のに、最初からどっちか△マークだった気がします。
でも結構いい席とれてました。サイドの内側前方で、舞台が左右に凝っていない場合(今回はまさにそう)は、
かなりいいと思います。中央が普通は好きなんですが。・・・そう、舞台・・・演出は正直よくわかりませんでした。出だしは発泡スチロールの座布団かさねたのが4,5山あって、って感じで、これはあまりにも・・・と思ってたら、エルザは一見普通の白いワンピなんだけどなぜか機内安眠枕みたいなの首につけてるし、オルトルートは前日の晩の三毛猫ホームズでのマツコみたいな衣装(だけでもないが)だし。
つるつるの床に登場人物の姿が映る様子は、きれいだったんですけど・・・紅白の小林幸子みたいにスカート作るんですか?っていうなんか巨大なばねばねやらヴェールにするとは意表!の小さいばねばね、白鳥の舟はでてこなくて上からビミョーな何かに乗ってくるし、帰りはそれすら出てこないんですたすた(足音がする)歩いて帰っちゃうし。
 
とまあ、演出と衣装はうーんという感じですが、ワーグナーなんで慣れちゃってもう気にしないで、ただもう圧倒的に歌手が、オケがよかったので楽しめました。舞台からの距離も近いのもあったのかもですが、なんと声が近いことか。唯一残念だったのがオルトルートで、力強さも魅力も感じられなくて、そのせいでエルザやテルラムントがとんでもなおばかに見える・・・なんでこれでひっかかるかという説得力がないんですね。この役って重要だ・・・
今回飛びぬけてよかったのはローエングリンのフォークトで、このひとホフマンでも歌ってたらしいけど記憶に無い・・・ヘルデン感は私的にはあまりなかったんですが(時々気配があるかも)、とにかくすっと通ってやってくるのびやかな声が、おー白鳥の王子様!って感じで盛り上がりました。
 
オケも完璧にばっちし!ってわけではなかったですが、鳴らすとコ鳴らしてて、管ががんがんいってたんで、全体的に満足です。オルトルート以外とは、バランスも悪くなかったと思います。(2幕はじまりの指揮者登場でのブラヴォーがすごかったけど、執拗なブーもいて、かなりびびりました)
 
また後で足すかもしれませんが、ひとまずこれで。