連休コンサート。新日フィルと都響

3連休、うまいこと?今月の定期が嵌ってうち2日がコンサートでした・・・
ということで。

<その1>
新日本フィルハーモニー交響楽団 トリフォニー・シリーズ
第405回定期演奏会「誘惑の世界へようこそ」
9月17日(日) 15:00  すみだトリフォニーホール

指揮:クリスティアン・アルミンク
ソプラノ:松田奈緒
テノール:永田峰雄
バリトン:クレメンス・ザンダー
合唱:栗友会合唱団・NHK東京放送児童合唱団

ワーグナー:歌劇『タンホイザー』序曲<ドレスデン版>
オルフ:世俗の賛歌『カルミナ・ブラーナ

シーズン・テーマ 「誘惑~Seduction~」、で最初の曲がタンホイザー。それはそうだよなってかんじですが、このあと、意外な「誘惑」曲も入ってくるようなので、楽しみです。
さて、タンホイザーといえばヴォルフラムですが、そのヴォルフラムに見向きもしない(勿体無い・・・)エリーザベトが命をもってしないと救われないほどのタンホイザーの罪が、私にはいつもぴんと来ません。子供のときは教会通っていたので、大多数日本人よりちょっとはキリスト教的思想寄りではあるはずなんだが。この曲聴いてるといつもその釈然としないことを考えちゃって、今日も考えてるうちに終わってしまいました。
で、タンホイザーでぼろくそ悪魔みたいな扱いのヴェーヌスが賛美されてるのがカルミナ・ブラーナ。大学のときはじめて聴いて、衝撃的を受けて以来好きな曲。今日のソリストは松田さんは初、永田さんはそんなにぴんとは来ないかな、という前印象でしたが、なかなかよかったです。男性的な強い声と、太鼓どんどんがあってたし、哀れな白鳥のウラっぽい声もよかった。松田さんは、キレイでした、いとしい人、あなたに全てをのところとても美しかった。全体に、世俗の民の楽しくもべたで美しい日々の暮らし感のある演奏で、いつもより多く見えた観客も楽しんだよって印象でした。いつもシニカルな隣の席の人たちもほめていた・・・・

<その2>
東京芸術劇場シリーズ「作曲家の肖像」Vol.61 <ショスタコーヴィチ
2006年9月18日(月・祝) 14:00 東京芸術劇場

指揮:ジェイムズ・デプリースト
チェロ:趙静

ショスタコーヴィチ
室内交響曲 ハ短調 作品110a
チェロ協奏曲第1番 変ホ長調 作品107
交響曲第5番 ニ短調 作品47

ショスタコーヴィチは記念年なので、ありがたいことに今年は結構演奏される。
とはいえ、今日のプログラムはその中でもみっちりめといえるのではないかな、お得感もあってなのか、
芸術劇場かなり大入り。ちょっとびっくり。
室内交響曲、読響のと違って、静謐な印象。ぴんと張り詰めた静けさが美しい・・・が、この日台風で傘持ちが多くかつなぜか傘おきにおいてこなかったのか?やたら演奏中に傘が倒れる音が・・・シーンとしてるときに限って!いつもより客多い分、マナーに弱くなるのは仕方ないのか(持ち込む場合は傘は下に倒しておく・・・ようにSホールとかだと係員が言って回ってたりするが)。この日は、最後までアラームもなってたりして、ちょっとストレスでした。(多分同じ人ですけど)
チェロは、この方が私は余りあわなかったようです。悪くはないんだと思うけど、ときどき、あ、何か違う音だって気がするんだよな・・・
最後、5番は文句なく良かったです。
(ここから9/20足し)
都響はどうも金管が弱い印象があって(ナマイキ言ってすみません・・・でも他の定期持ってるオケと比べるとどうもなあ)、やはり今日の5番でも金管がばばーん、なんてところはないのだけれど、その分というか、木管や弦の響きの美しさは際立っていたと思う。打楽器もなかなかでした、なんか面子がいつのまにか若くなってる気も?でもほんとうに、弦かなあ、とてもきれいで、5番の哀しさがしみとおってくるようでした。室内~と同じで、やはり静かで緊張感がある。決して爆裂しないのだけど、激しいのについ寄ってしまう嗜好の私も、今日みたいなのもやはりいいよなとしみじみ思う、充実した演奏でした。
それにしても、ショスタコーヴィチって、指揮者・オケですごく違う気がする、アニバーサリー・イヤーの今年のうちに、あと何度か別の演奏も聴けるだろうか、楽しみです。