梅雨時のラフマニノフのピアコン・読響

読響 定期演奏会 第462回
7月17日(火) 午後7時開演 東京芸術劇場
指揮:パオロ・カリニャーニ
ピアノ:辻井 伸行
ストラヴィンスキー/サーカス・ポルカ
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番
アンコール:ドビュッシー映像第1集から第1番「水に映る影」
ストラヴィンスキー/バレエ音楽春の祭典

台風と地震騒ぎの余韻のなか、ミストシャワーのような半端な雨に濡れながら池袋へ。
連休中に見たときちょっと迷ったインナーをやっぱり買おうと思って西武に寄ったら、
案の定ギリギリになって走る羽目に。でも間に合いました・・・

サーカス・ポルカは、なんか裏返しみたいな(うまくいえないが・・・ラ・ヴァルスとかばらの騎士のワルツみたいなかんじというか)曲で、面白い、最後のほうで軍隊行進曲?のパロディぽい引用があったりで、滑稽めかしたちょっと不思議な楽しさがありました。(パロっぽいところは客席がちょっとウケていた。人って、知らない中で知ってるのに出会うと何か笑っちゃうもんなんだな)
2曲目、ラフマニノフ、2番は私のいちばんなのでわりと厳しくもあり、しかし曲自体が好きなので甘くもある。この日のおめあて。やはりピアノの演奏がキモなんですが、この日の演奏は、とにかく早いよはやい、何か私はついてけないけどオケとかだいじょうぶなのか、なんて感じで始まりました。流れるようなというには性急な感すらある速さで、どうよとか思ってたんですけど、なんかいつのまにかなれてたようで、3楽章の最後にはやはりほろりとさせられてしまった。私が大満足を得た過去パターンは男らしいがっちりしたタイプの演奏で、これはそういうのとはかけ離れていたのですが(この日のアンコールであったドビュッシーにより近い感じ、叙情というより自然の風景)これはこれで面白いものを聴け、満足のいく演奏でした。オケもそれぞれの音がきれいにピアノになじんでたし。アンコールのドビュッシーはさらに流れてて、ジャズっぽい印象、このひと、そういうの弾いてもいけそうなんじゃないかと。観客の反応もよかった。(しかし2番のあとにアンコールなんて、体力あるなあ、と感心しました)
春の祭典は、まあまあよかったです、きちんとしておとなしめだったかなというとこで、もっとどろどろしててもいいのにとは思いましたが。この曲は、蟷螂が獲物を狙って上体をゆらゆらさせてるとこを髣髴とさせるリズムなんですが(前も書いたかも)、そういう野蛮さはあまり感じず、でもきっちりしてるので、ちゃんと祭典のリズムには参加できました、冷静な祭典かな。

サントリーからの振替席での定期は今回が最後ですが、なかなかいい席でした(2Fセンター中程)。舞台が良く見えるし、音量もちょうどいいくらいだし、被ってないし。今後チケットとるときにはこのへん狙ってとってもいいかな。

*土曜の消えて書き直してる都響よりこっち先に書いてしまった・・・書き直しって、だるいんだよなあ