今年も恒例・秋のウィーン・フィル(10/15)

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ウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン 2005 
リッカルド・ムーティ指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
10月15日(土) 18:00 サントリーホール

シューベルト交響曲第4番 ハ短調 D417「悲劇的」
ヒンデミット組曲『至高の幻想』
R.シュトラウス交響詩死と変容』 op.24
アンコール・ヴェルディ:「運命の力」序曲

去年はゲルギエフ、今年はムーティ、とがらりと違った指揮者で、
演目もまるっきり。
今年はモーツァルトシューベルトという苦手系揃いなので、
中では比較的自分向きなこの日をとりました・・・
(それでもシューベルトが入っているが・・・ラヴェル、ファリャの日には
さすがにしなかった、ビミョーかなーと思って)

好みに正直な私、前半のシューベルトはやはりあまり自分的に盛り上がらず。
キレイなんだけどね(2楽章とか特に)、どうしてなんでしょうねえ。

で、後半。ヒンデミットは意外と聴く機会が少ない、
よく聴くのは「画家マチス」(アンリ・マティスじゃないらしいよ) くらい?
なんでも、1956年にはウィーン・フィルの初の日本への演奏旅行に指揮者として
来日したのはこの人らしい。おっと話それた。
で、初聴きの曲でした。「至高の幻想」
よかったです。思ってたより、きれいでやさしい曲だったんですが、
それをやわらかく、しなやかに演奏してくれました。
派手でなくじんわりとした管の響きも心地よかった。
聖フランチェスコの壁画に触発されて書いた曲だという解説でしたが、
「ブラザーサン・シスタームーン」のやさしく暖かい彼の姿を思い出したよ、と
友人が言ってました(ミッションだったんでガッコでみたらしい)。
マシーン振り付け?というバレエも一度観てみたいものです。

そして「死と変容」。シュトラウス交響詩のなかではたまたまなのか余り聴かない曲。
思えば今日のプログラムって、ちょっと地味だよね。なんて思いつつも。
でも私は、今年は勝利した!今日はあたりの日だ!
前半に比べ、後半は編成がどんと大きくなってたんだけど、更に追加。
いよいよ!シュトラウスがはじまるっ、と期待は高まり、演奏がはじまる。
特に激しいところがあるわけではないけど、すごくここまで響いてくる、
豊かで、優美な音の流れのなかに巻き込まれる。
曲が終わったとき、演目のテーマと同じく、魂が救済された気分だった、といえば大げさですが。
とにかく、満足です。

アンコールは運命の力。出だしの早いこと、ムーティの動きの派手なこと。
運命は3度呼ばわる、だっけ、もうあの出だしのとこから夢中でした。
短い序曲の間に、オペラの内容全部反芻しました、濃いよー!

ありがとうムーティ、今までちょっと色物めいてみててごめん、
(でも「ムーティさまー」と叫ぶおばさんたち何回か見ちゃってひいちゃってたんです)
今日を有難う!


さて、今日の客席。そんなにきらびやかなカッコの客は多くなかった、
唐突に、夜会??みたいなひといたけど、浮いてたし・・
でも、カジュアルめな格好だけど金持ちぽい人は多かった、
隣の席のオバサンは、デニムジャケットでぞんさいなパンツルックだったけど、
時計はショパールのメタルバンドで、デニムジャケのボタンも妙にきらきらだったし、
休憩時間に隣で喋ってたオバたちは、パンツスーツとダサいツーピースの2人だったけど、
バッグはバーキン(わたしはケリーかと思ったがバーキン持ちの友人が断定)で
指輪はカルティエの今年モノデザインというわかりやすいお金のかかりようでしたよ・・・
でも5,6年前にはやったデザインのエトロやコーチの人たちもいて、
あのひとたち、あれをお出かけバッグとしてときどき出して使ってるんだろうねえ、
と言う感じがして物悲しかったよ(その意味で長く使いたいならはやりモノデザインというのは
まずいよね、と語り合いました・・・)

そんなおでかけイベント性格が入っていたせいなのか、
シュトラウスあとの超フライング拍手(しんとしたのでいったん引っ込めてた、最近減ったのに・・・)
や、アンコール前のアラーム(ケータイじゃなくて時計なんじゃないかと思う)という、
恥ずかしい出来事もありました。なかなかどうにもならないなあ・・・残念ながら。