10/18 読響定期

読売日響 第442回定期演奏会 <日本におけるドイツ年>
10月18日(火) 午後7時開演 サントリーホール
指揮:ゲルト・アルブレヒト

ツェムリンスキー: 歌劇〈夢見るゲルゲ〉(日本初演・演奏会形式・日本語字幕付き)

王女/ソプラノ:ジュリア・フォークナー
ゲルゲ/テノール:トーマス・ピフカ
グレーテ/ソプラノ:菅 英三子 
マライ/ソプラノ:緑川 まり 
ゲルトラウト/ソプラノ:林 正子
ツングル/テノール:大間知 覚
ハンス/テノール青戸 知
カスパー/バリトン:三原 剛 
マテス、粉屋/バス:鹿野 由之 
牧師/バス:志村 文彦
合唱:二期会合唱団  

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ツェムリンスキーです。
先日のヒンデミットよりマイナーだと思うのですが、なぜかこれまでもよく聴く機会があった。
「人魚姫」「王女様の誕生日」「叙情交響曲」ほかメーテルリンクの主題の何とかとか、
(調べてないからあやふや・・・)なんか私マニア?それにしてもメルヘンな気配のする
タイトル揃いですな。曲もリリカルで愛らしく美しい印象です。そうはいっても、
20世紀の作曲家なので、一筋縄ではいかないとこもありますが。
今日の曲もタイトルからして、と思ってたんだけど、これはなかなか。
ゲルゲ女の子かと思ってたら、いきなり男の人(出だしは少年くさい)でびっくりした。
ドリーマーでおこちゃまな主人公ゲルゲが、ココロの王女さまを得るまでの話です。
しかし、唐突な快活男ハンスとか、ありそうなカノジョたちグレーテ、マライ、
ありえないほど暗いゲルトラウト、と登場人物、なかなか多彩。
(そしてなぜかゲルゲ、もてている・・・?)

夢見る男ゲルゲが夢を歌うから、曲はとてもキレイで心地よいもので溢れている。
オケの音はきれいに聞こえてきました。
歌手ですが・・・ゲルゲは夢見がちな上に饒舌らしく、結構ずっと歌いっぱなし、
ちょっと大変そうで、時々オケに負けているような・・・
代役ということだし、いっぱいいっぱい?
どきどきしたけど、でも最後まで頑張ってましたね。
王女様・・・うーんそんなに・・・これに誘われて主人公が外の世界に出て行くというほどの
魅力は伝わってこなかったかも。
TVカメラが入った関係で、いつもよりちょっと前の真ん中よりという、
割といい席だったのですが、全般的にところどころ声が弱いかな?と思ったので、
遠い席の人だと厳しかったかも。
読響で以前「午後の曳航」のときに、休憩時間にいきなり知らないおじさんに、
ここは聞こえるのかね私のとこまでさっぱり聞こえないんだが、ときかれたことがあるが・・・
(そのときは遅刻だったんで前半聞いてなくて答えようがなかった、2Fの人だったらしい)
唯一、くらーいくらーいゲルトラウトはよかった、とてもよく響いていた。今日のいちばんですね。
このひと、見そびれた夏の二期会の「フィレンツェの悲劇」でも歌ってた方だそうで、
うーやっぱり、行っとくべきだったよう。あ、コーラスも二期会だわ。これもよかったです。

字幕の訳が、時々超直訳みたいなのが出てて笑えた・・・
(例)それは彼にとってよいことと思われるので、わたしはそれに賛成する
もうすこしなんとかならなかったものやら。