ミスターSとN響

N響 第1570回定期公演 Bプログラム
5月17日(水)開演07:00 PM サントリーホール

指揮:スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ
ピアノ:ジョン・キムラ・パーカー

プロコフィエフ/ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 作品26
R.シュトラウス交響詩ツァラトゥストラはこう語った

N響サントリー定期って、チケット売切なのになぜか空席が目立つのがやなかんじなんだよなあ・・・
今日もそう(売切)らしいんだけど毎度ながら。
勿体無いし、ちょっとカンジワルイよね。(そもそも、そんなふうで行きたくても一回券が取りにくかったから面倒で定期会員になった私にいえたものではないが。NHKホールのは取れるから切り替えた)
ともかくも、多分そんな取りにくい人気指揮者の一人だと思うスクロヴァチェフスキさん。最近は読響のほうで馴染みかな。(あー週末のブル8やっぱり行っておけばと惜しまれる)
今日のプログラムは大好きなうちの一つプロコフィエフのピアノ協奏曲と、なんだかんだで結構聴く機会が多いツァラトゥストラ。結構とっつきやすいプログラムかなと。
プロコフィエフ、冒頭のスピーディーに駆け上がるようなところから私はもうノリノリでしたが、隣のおじさんは全般にねむねむだったのか。この後もずっとくったりでした。一回券客っぽいのにナンだよう。それはともかく、こうしてみると小さな編成の曲なんですが(後半が全開ですからねー)、緩急自在、ちょっと滑稽(風刺的なのか?)なところも宝石のような美しいメロディーも織り交ぜて、流れるような演奏でした。私には満足満足です。プロコフィエフのピアノって、凄く難しいんだろうなあといつも思うんだけどそこはさすがプロですね、黒ずくめ系モダンなおじさん?ジョン・キムラ・パーカーさん、合間に頻繁に赤いハンカチで汗をぬぐってましたが、ガタイいいのに繊細な指遣いでした。高音キーのとこを転がしてると、グッときます、今日もそう。酸っぱいオレンジ齧ってるような顔になってるな私。(冒頭なんだか弦がウェットに感じたのでそこだけちょっと。プロコフィエフには切れそうに乾いてて欲しい)
ツァラトゥストラは、SF映画っこだった自分にとっては勿論2001年ですが、正直最初にこれの全曲聴いたときは、ちょっと残りは蛇足なんじゃんと思ったりした失礼な記憶が・・・もう何年も経ち何回も全曲聴き、映画の呪縛も解けてきたので、こうして聴くと、牧歌的なカンジもあったり、キレイだったり楽しかったり、怖かったり(あれ?英雄の生涯みたい?)と、普通にいい曲ですね。プロコフィエフもそうだったけど、スクロヴァチェフスキさんの指揮はなんと言うか抑え目で、時々聞いたことのある爆発するようなものではなく、ああ、シュトラウスってオーストリアなんだよナ・・・オーストリアって牧歌的な自然溢れた田舎なんだよナ・・・ニーチェツァラトゥストラも、超人思想とかってきくとヘンなSFみたいだけど、自然が大きなテーマだというし(・・・大学時代読んだけどダメだったので忘れちゃった)。なんてつらつら考えさせるような、ちょっとのどかな緊張感のある演奏。のどかなのに緊張ってなんかへンなんだけど、和んだ気分なのにドキドキしてたので、そう書いてみました。
どっちも短いので20:30には終演、でもいい演奏でした。それにつけても土曜のブルックナー8・・・ほんとこんなうじうじ悔やむならいっとけよって私。

来週、新日と読響の定期の日が同じなんで、来週の仕事の予定もわからず間に合わない可能性も考えると、安全なあさってにとりあえず読響振りかえるべきかを悩み中。
でもラザレフ・・・チャイコフスキーの冬の日の幻想・・・聴きたい気もするんだよなあ・・・
振替といえばN響Bのは酷いんだけど、それで休憩時間におばあさんがホールの人に絡んでいた。(1F8列なのに振替えたら2Fのこんな後ろで、も少し前のあいてる席に移らせろとか)でも私なんてしょっちゅう振替えでステージ横あたり最上段パイプ椅子だよおばあさん・・・マ、そのクレームはN響事務局にあげるべきですね、サントリーホールじゃなくてね。

アークはローズガーデンの用意が始まってました。振替えたら見れないなあ。