N響・左手より悲愴(聴いてつけたし)

昨日の文にドーナツ屋さんの作り中&買ったドーナツの写真をUPしました。
買ったドーナツの写真自体は、ふつーにしかみえない・・・

今日はN響の日(今日のはもともとの会員のプロ)です、(→1/18感想書き足し)

1月17日(水) 開演07:00 PM サントリーホール
N響 第1587回 定期公演・Bプログラム

指揮:シャルル・デュトワ
ピアノ:ジャン・フィリップ・コラール

ラヴェル/優雅で感傷的なワルツ
ラヴェル/左手のためのピアノ協奏曲
チャイコフスキー交響曲 第6番 ロ短調 作品74「悲愴」

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余裕と思ってたら夕方に新上司との面談が入り、ぎりぎりなとこで1曲目に遅刻しました。
外に流れてるのを聴いてたけど、タイトル通り優雅です。遅刻でチッと思った荒い気持ちが、
まあまあまあ、といなされましたよ。(でも中で聴きたかったけど)
デュトワさんはなんかフランスものに印象的なのが多かったので、今日は前半かなーと思ってた。
で、前半ちゃんと聴けたのは左手だけだったけど、予想通りな印象でよかったです。
今月は、先週のプロコフィエフにもPコンがあってピアニストとの競演だったわけですが、
タイプ的にはかなり違う感じ(曲もぜんぜんですが)、先週の中国の若手女性はクリアで尖った音だったけど、今日の人はいい意味でもよもよーんとしたというかロマンチックなかんじ。見た目もフランスの洒落たおじさまだ。
左手は一時期やたら演目で重なったことがあって、両手のほうよりむしろ馴染みってくらいだった。あのころは妙に頭を離れずぐるぐるしていたので、今日また聴いたらしばらくはり付いちゃうかもと思っていた。
その予想は結局外れて、後半の6番の印象に上書きされちゃったのですが、これはこれでいい演奏だったと思う。久々に見たら予想以上に大編成だったのには驚いたが、はんとに左手だけ?というピアノの音の広がりぶり。余った右手は、結構奔放にぶらつかせていたりして、それはそれで。
で、後半のチャイコフスキーです。
ひどくゆっくりだったり、めりはりだったりで、静かなところでは息を詰めなきゃってかんじの緊張感、1楽章はやたら痰の詰まった咳をしなくちゃって使命感でしてるようなおじいさん(多分)がいたけど、その咳も楽章が進み止まった。1楽章でぶるっときて2楽章でどきどきした、3楽章は盛り上がってるのにちょっと泣けた~4楽章、とてもよかったと思います。帰りに老夫婦も泣いちゃったって話していた。とはいえ胸に引きずるような悲愴感というんでなく、自分のおセンチな部分をついてこられるタイプの泣け。全体的には熱いというか、勢いのいい演奏でした。1楽章ではまたトランペットあたり雑っぽいと思ったけど、木管をはじめとして通してとても丁寧に吹いてて、悲愴のドキドキポイントはだいたいキレイにこなしていたし。反応イマイチ気味なB定期にしては、反応良かったし、そういえば満席のはずなのにやたら空席の月も多いが今回はほぼ満席だった。ともかくもデュトワさんありがとう!しかし間髪いれずにアタッカで繋いだ3~4楽章で、6番名物?の拍手がぱらっと。たぶん一人だけど。あんなに間がなかったのに、そんなに焦って拍手しようとしなければ、恥ずかしいことせずに済んだのに、でも定期(ほぼ全席会員で埋まっているといわれている)だけにちょっとびっくり。

ところで、最近のN響のパンフ解説、どうもチャイコフスキーについてはネタふりまいてる感を受けるんですが、今回のネタは「溺愛してた美しい甥(しかもその後早世)」でした。写真見たくなるじゃないか!