オーロラ:フランス映画って・・・

先週マリーを観たせいで、疎遠?になっていた映画館にふたたび足を向ける気力がでたようで・・・
そういえば、これ観たかったんだけどまだやってるかな、とWEBでみたら終わる直前だったので、
慌てて観にいきました。ちょうど1日映画の日で、1000円だったし。
bunkamuraも久しぶりです。

「オーロラ」
監督:
ニルス・タヴェルニエ
出演もしくは声の出演:
マルゴ・シャトリエ 、
ニコラ・ル・リッシュ 、
キャロル・ブーケ
フランソワ・ベルレアン 、
カデル・ベラルビ 、
マリ=アニエス・ジロ

製作年度 2006年
上映時間 96分
http://www.aurore.jp/

フランス映画、ではあるが、バレエ映画です。でも、紛うことなくフランス映画。
これを観たことで、「マリー」をどうみてもアメリカ映画だよなと思った理由が再確認できた。
俳優がアメリカ顔だからというだけでなく、
・画面がひたすら明るくクリア(ハイビジョン向き?)
・ストーリーもクリアで明快。説明がほしくてうずうずするような箇所はない。
ということが、アメリカ映画らしからぬ淡々とした話運びにもかかわらず、
でもどっからみてもヨーロッパ映画じゃないよこれは、と、
ヴェルサイユでロケしてても主張してるように見える所以なのではないかな。
友人に「マリー」の感想を聞かれ、淡々とした話なんだといったら、じゃあヨーロッパ映画みたいなの?と言われ、
いやそうじゃないんだけどさ・・・とうまく説明できずにもやもやしてたのが、すこしすっきり。

で、まあ、この「オーロラ」は、その逆なわけです。
同じくお姫様が主人公なんだけど。
踊ることが禁じられている国で、踊りが大好きで凄く上手なお姫様。
(でもなぜ禁止なのか作中では結局説明はない)
暗くて中世なお城に住んでるお姫様一家ですが、悪い側近のせいで破産状態。
状況打開のためなのか、側近がお姫様が欲しくて陰謀めぐらせてたのか、結婚相手探しの舞踏会を開催。

バレエとはきいていたが、踊りはクラシックではなくモダン寄り。(オーロラなのでついクラシックかと)
特に、3回の舞踏会で求婚者の王子がそれぞれ披露する自国の踊り、
2国目が日本ぽいんだけど(王子の服装は大陸チック)、山海塾?てなかんじで、
これを求婚時に16歳の姫に見せるかというブキミっぷり。
(他の2つはアラブ風、イタリア風、でどちらも過度に色っぽい)
姫(というか皆か)の感情が描写されてないつくりみたいなので、反応よくわからなかったけど、
パンフみたらさすがにあの踊りは~っていうことだったらしい。
1回目は弟に踊りをさらって見せてたけど、やらなかったしなあ。

バレリーナ主体キャスト?なので、知ってる俳優はキャロル・ブーケだけ(007以来かも・・・キレイだが老けててびっくり)。
ニコラ・ル・リッシュはバレエでみたことはある、動いてないと、もんやりしたフランス男っぽい風貌で、なんで恋しちゃうのか良くわかんないけど、動くとやはりきれい。森を追われて逃げる動きがかっこいい。そのあとは雲の上の人になって姫と踊るので、それもさすがにキレイ。
オーロラ姫はオペラ座バレエ学校の子らしい、まだ若いみたいでかわいいけど、化粧するとキレイ。体もとてもきれい。お客がバレエやってそうな人が多くて帰りのエレベータで話してて、あのことても上手だけど、バレエ学校で首席とかって話もきかないし、あのレベルがごろごろいるってことだよね、すごいよね、と。なるほど確かに・・・(バレエ習ってるのか、最終上映の時間なのにどうみてもせいぜい小学校低学年の子がいて、上映中しょっちゅうママに話しかけててうざかった、DVDでみせればいいのに。しかも遅い時間にどうよ・・・)

(結末のねたばれ↓)

側近の悪巧みを妖精の助けで挫き、しかし后を失って悲しいままの王様、
数年後、絵が上手になった王子は誓った通りに絵描きになるようで、城を出て諸国修行へ。
母の言葉から「弟が大人になるまで」は雲の上の王国に行くことを我慢していた姫も、安心して空へ消える。
え、この国はじゃあこのあとどうなっちゃうの?・・・ってあたりがやっぱりフランス映画だ!