サントリーお休み前のラストN響定期

2007年2月21日(水) 開演7:00PM サントリーホール
N響 第1591回定期公演 Bプログラム 

指揮:ウラディーミル・アシュケナージ

シグルビェルンソン/スマルトーナル(2006) *
エルガー/変奏曲「なぞ」作品36
R.シュトラウス交響詩英雄の生涯」作品40 

(*は予定に追加になったプログラムです)

唐突に激しいくしゃみと鼻水の嵐で、周囲に風邪でお休みのひとも多いようなので、
風邪??と思ったのですが、時期的にたぶん・・・花粉がきたんだと思う。
と、落ち着いて判断できたのは今だからで、昨日の午後は本当によれよれでした。
この状態では、時間が大丈夫でも行かないほうがいいかも、と思ったくらいで・・・

夕方に仕事が片付いて、このあと発生するかが微妙だったので、
20時に電話して状況次第で社に戻ることにして、結局一旦溜池方面に移動。
オフィスを出ると嘘みたいにくしゃみが止まったのは、
オフィスに花粉が充満してたってことなのだろうか。
結局20時に連絡しても、急ぎの作業はなかったので、そのまま全部聴きました。

1曲目、追加になった曲は、北欧というかアイスランドの作曲家の人。
アシュケナージアイスランドと縁があるんだそうです、あと、アイスランド友好年だとかなんとか。
もちろん初聴きですが、わりと面白い曲でした。
現代音楽にしてはわりととっつきがいいというか、怖くない曲で、
ただ、いろんな楽器を使うってあたりは現代曲。
ウィンドマシーンやホイッスル、風船も使ってたらしいけどどこかよくわからなくて残念(最後の,ホイッスルと同じようなあたりだったらしいのだが)
そのがちゃがちゃな楽器群が一斉にならすお祭りのような終わりは面白かったし、
最初のほうの、ちょっぴり寒々な北欧っぽい流れもいい感じ。
プログラムによれば、作風がいろいろあるひとのようなので、他の曲はどんなかんじなのか興味。
作曲家のひとがステージに上がって、アイスランドからいらしてたのかとちょっとびっくり。
まさかこれだけのためにではないよね?

2曲目、エルガーといえば威風堂々、中学生時代の一番の思い出の曲です、3年間延々とブラバンで聴かされていたので、この曲聴くと自動的に・・・
とはいえ、それ以外の曲は、ずいぶんあとまで聴いたことないままでした。チェロコンもこれですらも。
タイトルが「なぞ」なので、どうもコミカルな曲を連想してしまうのですが、綺麗な曲なんですよね、なぜ毎度忘れちゃうのか、今回もはじまったら、あ、そうだこのメロディーだって思い出すんですが・・・
「なぞ」は、各変奏の主題の文字(イニシャルとか)と、もうひとつ・隠された主題・ってのがあるらしい、が、まあそういうのはわかんないけど(N響パンフでは『蛍の光』説をとってたが)
それぞれ展開される変奏はどれもうまくできてるなあって感じで、滑稽だったり綺麗でうっとりだったりと、飽きさせないつくりです。
今日の演奏がどうだったかっていうと、特にどこが悪いということもないのだが、そんなによくもなかったというか・・・
綺麗さも滑稽さも、あまり際立たなくて、ともすればあれれ?退屈っぽいぞ??という印象になってしまったのは、曲じゃなくて演奏のせいかと・・・でもこの時間まだハナの余韻があってぼーっとしてたので、ちゃんと聴けてなかったのかもしれない、集中力に欠けてて。

ラスト、英雄の生涯(某2ちゃんで「auの障害」にされてて笑えず・・・)、なんかやたらこの曲にあたってる気がする。
30にして自分を英雄として生涯を振り返る?曲を書いて、ステップアップ転職しちゃうシュトラウスとは、お仕事は一緒にしにくい(特に部下だと)気もします。

今日の演奏は、英雄の敵はあんまり強くもなさそうだが悪くもなさそうなかんじ。
普通のサラリーマン上司、ときどきキンキンしててうざい。
英雄と伴侶の協力体制はあまり感じられず、でも戦いは結構派手にやってて楽しめました。
ヴァイオリン・ソロは、1月定期で見たオバサマたちいうところの「堀様」ですが、
きちんと綺麗に弾いているっていう印象。コンマスだから?なのか、あまり感情は感じられない演奏ですね。
ラスト、「国葬」みたいなファンファーレ付きより、初版案の英雄と伴侶でひっそり終わる、って方が、合ってたんじゃないのかなあと思う、特に今日の演奏。
でも、通して飽きさせずに聴けるという意味では、なぞ、よりこっちの演奏の方が私にはよかったのかもしれない。曲だけなら、なぞの方がいいって思ってるんだけど。

とはいえ、N響B定期はサントリーホール改装期間中はお休み(文化会館のがあるが代替ではない)なので、わたしのN響定期公演もしばらくお休み、でもNHKホールの当日に行くかな、土日にもあるから。
継続案内は4月中旬に来るらしい、忘れそうで怖い。