都響のメンデルスゾーン

前回ダブって行けなかった(こっちを捨てた。ベートーヴェンだけど7番だったので悩ましかったが)ので、久し振りの都響作曲家シリーズ。
きょうはメンデルスゾーンです。

都響東京芸術劇場シリーズ「作曲家の肖像」Vol.64 <メンデルスゾーン
2007年5月12日(土)14:00開演 東京芸術劇場

指揮:小泉和裕
ヴァイオリン:川崎洋介 
ピアノ:若林顕

付随音楽『真夏の夜の夢』より〈序曲、スケルツォ夜想曲、結婚行進曲〉
ヴァイオリン、ピアノと弦楽のための協奏曲ニ短調
交響曲第5番ニ短調宗教改革』op.107 
アンコール:『真夏の夜の夢』より・道化師の踊り

叙情とロマンの作曲家・メンデルスゾーンを味わい尽くす一日。だそうで。

今日のメインは、「宗教改革」なのかな?でも珍しいうえに都響が同時期(6月のプロムナード)にブラームスのもやる二重協奏曲が裏メインみたいな・・・とプログラム読んでで思った。観客の反応もそんなかんじ?

・・・とはいえ、私は前日に続きこの日も遅刻、1曲目の真夏~は全然聴けてないです。というか、結構始まってばかりという位の遅刻だったので、2曲目から立ち聴きかなーと思ってたのですが途中入場なしだったらしい(宗教改革もそうらしく、休憩後の開演のときしつこくその旨案内されていた)。で、外椅子でTVでみてたんですが、昨日のと違って結構音が大きく聴こえてくる。この違いはなに?でも、メンデルスゾーンプロコフィエフラフマニノフと違って好きな作曲家じゃないので、入れなくてもそんなにがーン、というかんじではないんですが。真夏~はシーソーチックな曲調のとこはおもしろくて好きなんだけど、他は結婚行進曲含めて印象に残らないのでどうでもいいのです。(シーソーは運良くアンコールでもその部分のあるのをやってくれたので楽しめました。途中で入れてもどうせ序曲は1曲めで聴けなかったので、これは嬉しいアンコール選曲でした)

2重協奏曲は編成がぐっと減るので、ちょっと室内演奏会の小品ぽいかんじ。子供時代の作品らしく、お育ちのいい上品さのなか子供らしい派手さもある、なかなかおいしい作品。ヴァイオリン、ピアノのふたつの独奏楽器がひかえめに見せ場を演出していくのですが、3楽章の特に最後の方はらしくない?くらい激しく盛り上ってかっこよかった。

最後、宗教改革。あまり聴いたことないし、タイトルがあれだしなんだかなあ、と思ってたのですが、メンデルスゾーンにしては私好みでした、予想外。宗教曲ちっくな固い枠みたいなのがところどころにあるので、それがおいしいのかも。いきなりパルジファルのフレーズがでてきてあれれ?と思ったんですが、それのもとねた「ドレスデン・アーメン」を使ってるのでってことらしい(とするとパルジファルのほうの解説で読んでるはずなのに忘れきっている・・・)これは第4楽章でも活躍、全体的に信仰心で包みこむような雰囲気にもっていく重要な役割を担っているように思う。その他のフレーズも教会に似合うような薄暗いが静謐な、ちょっと寒々な印象のあるものが多く、メンデルスゾーンのほかの曲に抱くような気楽な感じ(幸せ、生活の苦労はない、楽しく旅行とかいっちゃう・・・ってかんじとか)とちょっと異質です。そこが面白かった。たぶん初聴きなので演奏はどうなんだかよくわかりません。でもうっとりきけたので良かったのではないかな?とくに「ドレスデン・アーメン」はとても丁寧に弾いてもらえてたと思う、すこしじんときた。

この日の演奏時間は、30分35分30分、って時間で見ると重心のわからんもので、でもトータルとしてはちょっと盛りだくさんめかな、終演は4時を回っていました。
メンデルスゾーンだしなー、なんてやる気薄かったの反省させられる、なかなかじんわりといいコンサートでした。曲で判断ばかりしてちゃいけませんね・・・ちゃんと1曲目も間に合うようすべきだったと後悔しました(ちょっとだるかったので、間に合わないかと思いつつもJRじゃなくバスできてしまったらやっぱり遅れたのでした・・・)。