鹿鳴館

2010年6月27日(日) 14:00 新国立劇場 中劇場

鹿鳴館

  • 2009/2010シーズン
  • 池辺晋一郎 作曲
    【全4幕/日本語上演/字幕付き】(第1・2幕 90分 休憩 30分 第3・4幕 75分)
スタッフ
【原 作】三島由紀夫
【指 揮】沼尻竜典
【上演台本】鵜山 仁
【演 出】鵜山 仁
【作 曲】池辺晋一郎
【企 画】若杉 弘
【芸術監督代行】尾高忠明
【主 催】新国立劇場
 
キャスト
【影山悠敏伯爵】
 黒田 博(24・26)/与那城 敬(25・27)
【同夫人 朝子】
 大倉 由紀枝(24・26)/腰越 満美(25・27)
大徳寺侯爵夫人 季子】
 永田 直美(24・26)/坂本 朱(25・27)
【その娘 顕子】
 幸田 浩子(24・26)/安井 陽子(25・27)
【清原永之輔】
 大島 幾雄(24・26)/宮本 益光(25・27)
【その息子 久雄】
 経種 廉彦(24・26)/小原 啓楼(25・27)
【飛田天骨】
 早坂 直家(全日)
【女中頭 草乃】
 永井 和子(24・26)/大林 智子(25・27)
【宮村陸軍大将夫人 則子】
 薗田 真木子(全日)
【坂崎男爵夫人 定子】
 三輪 陽子(全日)
【合 唱】新国立劇場合唱団
管弦楽】東京交響楽団
 
若杉弘芸術監督の最終シーズン・最終演目として、創作委嘱作品〈世界初演〉オペラ『鹿鳴館』が
誕生いたします。若杉弘が原作を選定、そして作曲家と演出家を選出した「渾身のプロダクション」。
三島文学の傑作戯曲である本作品は、文学座創立20周年記念公演(1956年11月27日、第一生命ホール)
として初演された後、映画、舞台、テレビドラマとしても上演されている日本の代表的な名戯曲です。
美しさと緊張感が共存した日本語で展開するストーリーは、初演から約60年経過した現在でも新鮮に
感じます。この戯曲を、数多くの交響曲や合唱曲、オペラを始め、NHK大河ドラマのテーマ音楽、
映画音楽、テレビアニメなど、幅広く精力的な作曲活動を展開している池辺晋一郎がどのような作品と
して完成させるのか、大いに楽しみです。そして演出を手掛けるのは、新国立劇場においてオペラ
演出が2作目となる鵜山仁。この度、オペラ化のために鵜山自らが上演台本を作成いたしました。
新国立劇場HPより)
 
若杉さんのシーズンの最後なので、やっぱり見ておかなくてはいけない気持ちに駆られた時には売り切れだったので、
オクでとりました。ひさびさに。
そのかいがあったのか?ビミョウです。でも、見ておかなくて後悔するのもいやだったので、
そういう意味ではいっておくしかなかったともいえます。
 
微妙な点は、三島のテキストが一番なのかも。
後で知りましたが、改変しちゃならないそうで。ひとことも。
なので、すごい歌詞が曲にのらないかんじがしたりするんです、ことばとして、せりふならいいけど、うたとしては・・・というそんなテキストなんじゃないでしょうか。
次に演出。私はこれは少し苦手でした。鹿鳴館と言うので、江戸東京博物館鹿鳴館の仕掛けのような舞台が
一瞬は出てくるかと思っていたのがいけなかった。最初から最後まで暗い。薄暗いまたは真っ暗に近い中。登場人物の服装も黒っぽい。黒っぽ過ぎて、細かくは農民の服だったりドレスだったり芸人だったり、というのが、中劇場クラスの小さい中でもあまりよくわからない。唯一の色味は黄色い菊なんですが、これが又意外なほど映えない。そして時折出てくるもさもさの黒い人々も、そもそもみんな黒いんであまりどうでもいい・・・
まんなかの円舞台もそんなになあというかんじでしたが、更に横の四角の板、裏も表もそんなに見た目変わらない(たまーに影がクリアになったりはしたが)のに、やたらくるくる裏返ったり動いたり、落ち着かない・・・
音楽は歌がまああんなですが、こういうものなのでしょうか。きらいじゃないけど、印象はあまり残らないと言うか、池辺先生みえてたけど、いかがなもんでしょうか(パンフに池辺先生のダジャレのことがやたら書かれてて笑った・・・)
 
なぜか客層が超年輩寄り、お年寄りの特に女性が多くびっくりするくらいでした。なんかサークルでも(池辺先生ファンクラブ?)あるのだろうか。N響定期より平均年齢高そうなのなんて初めてです。しかもみな、わりとよそゆきっぽい恰好で来ていた。しかし、私のエリアにいた集団はかなりひどくて、3幕初めの恋人たちが歌いあってるとこでもまだわやわやしゃべり続けるし、最後は変な超フライング拍手・・・何をしに来てるんですかね・・・
 
休憩中に若いカップルも話していたけど、日本語なのによくわけわからない、難解、でした。
うたがのらないテキスト、のせいか、字幕出てて、確かに必要だった・・・
ただ、さすがに重い話には何となく惹かれるものがあり、原作【戯曲)を読みたくなりました。
さすがの三島作品、なのか。
 
カーテンコールで舞台奥の若杉さんの写真の方に出演者が向いて、拍手していたときににはちょっとじんときました。