今年のオペラはじめ・新国「トリスタンとイゾルデ」

トリスタンとイゾルデ
2010/2011シーズン [New Production]
リヒャルト・ワーグナー/全3幕
【ドイツ語上演/字幕付】
上演時間:1幕 85分 休憩 45分 2幕 85分 休憩 45分 3幕 85分 合計5時間45分(12月22日現在)
 
スタッフ
【指 揮】大野和士
【演 出】デイヴィッド・マクヴィカー
【美術・衣裳】ロバート・ジョーンズ
【照 明】ポール・コンスタブル
【振 付】アンドリュー・ジョージ
 
キャスト
【トリスタン】ステファン・グールド
【マルケ王】ギド・イェンティンス
【イゾルデ】イレーネ・テオリン
【クルヴェナール】ユッカ・ラジライネン
【メロート】星野 淳
【ブランゲーネ】エレナ・ツィトコーワ
【牧童】望月哲也
【舵取り】成田博之
【若い船乗りの声】吉田浩之
 
今年の初オペラです、オケにもいってないのにいきなりオペラで開幕する今年の予定。しかも長丁場なコレ。
とはいえ、今季の一番のお目当てだったので、超期待。
演目自体は年末から始まっていました。年越しでやるっていうのも、なんか妙な感じですが、あまり関係ないのか、
いずれにしても、新国立の新作は概ね最初はうーん・・・で最終日に近づくと調子よくなる、って印象があるので、
出だしの評判はそんなに気にせずに行きました。
歌手はそれぞれどれもよかったと思います、ブランゲーネはたおやか過ぎて、イゾルデは止められないだろうよというみためではありましたが、トリスタンとイゾルデは、やはりうたいっぱなしだから、どっしりしちゃいますね。
この演目、時々、ついマルケ王で泣けちゃいますが、今回はそういうことはなくて、あくまで主役二人。
最初の休憩時に、小集団でわいわいな一味が、いろんな話しまくってて(聞きたくないんですが聞こえる)、このあともたなかったってはなしがあるから油断できないんだーとかいってましたが、他の日は不明ながらこの日はそういうこともなく、歌いきってました。長いオペラですが、ほんと、ふたりばっかりなんですね、としみじみ。
オケもいきなり最初のあたりでちょっとなーってとこもありましたが、その後は特に気にもならず、ゆったり聞けました。
解釈の問題?なのか、淡々とした感じというか冷静で、ねっとりしたところの全くない演奏でしたが、まあそれはそれで面白かった。
舞台はなんか新国立ではよく見る水もので、水に映る月はとてもきれいでロマンチックなんですが、
なにしろ舞台半分海でとられちゃってるんで、歌手がかなり前に方ばっかりで歌ってたりして観にくかったりしたのは困った。
(前方だとちょっと前の席の人が身を乗り出したら隠れてしまう)
船はぼろぼろで、かなり大きいので、回り始めた時にはちょっとドキドキした。そういや、バイエルンのコンヴィチニー演出は、白いバカンス船だった、すごい対照的。でも演奏はあっちの方がどろどろだった気もする。
アラブっぽい家来陣は、動きがなんか歌舞伎のモブを思わせた、かたちはともかく、衣装はちょっと違和感。
トリスタン最後の地は、岩ごつごつで、痛そうだった・・・
 
3幕冒頭で笛吹いてるとこで、ケータイ着信音が鳴ったのには驚き。ケータイ遮断していないんだ、新国立劇場って!