N響A定期とN響アワー

N響 定期公演・Aプログラム
第1545回 7月3日(日)開演03:00 PM

指揮:アンドレイ・ボレイコ
ピアノ:ネルソン・フレーレ

ブラームス/ピアノ協奏曲 第1番 ニ短調 作品15
フランク/交響詩「のろわれた狩人」
ストラヴィンスキー/バレエ組曲火の鳥」(1919年版)

予定外ながら、先日の定期がイマイチな気分だったので、
あれで今年前半のN響の締め、ってのも嫌な感じがして、好きな曲目でもあったし、
NHKホールに足を運ぶことにする。
N響デビューのボレイコは32歳、ロシア人指揮者ということで、
こないだとは全く違った味を引き出してくれるんじゃないかと期待。

行って良かったです。
ブラームスは落ち着いた感じで、全体的にどっしりとした調子、
初聴の「のろわれた狩人」は、激しく、劇的な曲調と迫力ある演奏にどきどきさせられました。
うーん、ほんとに先々週と違うぞ。

火の鳥」はN響だけでも何度も聴いた好きな曲ですが、今日のは良かった!!
思ってたより、抑え目と言うか、激しさに引っ張られるような演奏ではないのだけど、
「のろわれた狩人」と同じく、ストーリーを奏でているようで、引き込まれる。
フィナーレの冒頭のホルンの音がうつくしく、曲も物語も収束に向かっていくのが
期待とともに惜しくて(おわっちゃう!)たまりませんでした。

帰りに来年度分の支払(B定期会員なのでこういうときでないとできない)を済ませ、
チケットを受け取る。
ふと見るとお知らせが出ていて、11月定期、サヴァリッシュさんに指揮が変更になったみたいです。
やった!でもこれが最後の日本公演になるかも、との噂をネットで見る。
サヴァリッシュさんは一番最初に見たオペラの指揮者で、
これがなかったらその後オペラ好きにはならなかっただろう恩があるひとです、
悲しいなあ。
それでなくとも、最近、亡くなったり引退だったりと続いているだけに。

   *   *   *   *   *

夜のN響アワーで、先々週のボロディンをやってました。
あの日のどれかを紹介するなら、これがいちばん良かったと思う。
TVでみたほうが、実際よりよく聴こえたし・・・いや、そんなにめためたというわけではなかったと
私は思うんですけど、はずれなく心を打つだったん人の響きが、あの日はそれでも控えめだった。
タン・ドゥンが冷静そうだから?
池辺晋一郎解説によれば、この曲を演奏曲目に選んだのにも意図があったようなのですが、それは伝わってこなかったのは、惜しいところです。