新国立「リゴレット」

2013年10月19日(土) 14:00
※情報はあとで追加します
 
リゴレットは見事にクズしかでてこない。稀有なくらいのクズだらけ。
あの明るい「女心の歌」は子どものころから良く聴いたけど、これがあれほどのクズ男の歌とはしりませんでした。
クズだけど極悪オンナすらたらしちゃう魅惑的な色男の公爵。
途中からは被害者だけど暮らしのためかもしれないけどエゲツなく公爵に追従してたクズライフに甘んじてるリゴレット
下っ端リゴレットには意地悪悪巧みをするけど基本諸悪の根源の公爵にはおもねって更に悪乗りするクズ取り巻きたち。
人殺し請け負ったのに仕事すらちゃんと果たさない人殺し夫婦。
くずじゃないけどあきれるほどのばかのジルダ。
呪いをかけてくおとうさんだけはくずじゃないけど少ししかでてこないし、
このナカのどれにも全く感情移入できないのも仕方あるまい・・・
 
クズたちの話をどうにかしてるのは音楽それだけで、マア今までは、そうだね所詮オハナシだし,音楽良けりゃいいやですんでたんですが、今回演出がクズ差を強調する感じになってたんで、音楽<話になってなんか後味が悪かったです。
舞台がくるくる回るんで視覚的にもちょっと気分が悪い(目が回って吐きけがする的な)というのもありましたが、
そのまわる舞台にたえることなく公爵に弄ばれたじょせいたちがよろよろ逃げまどっている。
公爵はジルダへの気持ちははじめて感じる愛ってやつかもとかいいつつ、下着姿の被害女性(ってかんじ)を抱き込んでからだをなでまわしてるし、とりまきも、いかにもかわいそうなかんじでよろける彼女たちにいたずらに手を出す。なんかえぐいですね。
判ってはいたがなんとも酷い話なんだなー、公爵はともかく、取り巻きは今まであまり何も感じてませんでした。
 
この日は感想で記念品もらえる日で、出口近くで書き書きしてたんですが、隣の若い女性がすごい音たてて書いてたんで思わず見たら、「こんな低俗で低劣な演出」とか書いてあるのが見えました。低俗な話だと再認識させるにはよかったのかも。それでも魅力的な人物、に公爵は見えないのが問題かもしれない。